地神を踏む時はよく、“(この上もなく)いい地神よ、雑鬼・雑神は水の中に、千幸萬福はこの家の中に”と祝願する。地神を踏むと地神が満足し家の主人に福を与え、家族全員の寿命と健康を守り、豊年になるようにしてくれるという。新しい年に地神を鎮圧することによって悪鬼と鬼神を追い払い、各家庭と部落の安寧と平安を祈願しながら豊年を所望する辟邪進産の遊びとして、一種の信仰的行事なのである。地神を踏んでやったお礼にもらったお米とお金は部落の公共事業に使う。
中国の晋、宗懍(五○○〜五六三年前後)の『荊楚歳時記』によると、当時すでに民間の儺儀は家々をまわりながら駆疫をし、饗応や報酬のようなものをもらったようだ。中国の宋の時代、呉自牧(一二七〇年前後)の『夢梁録』巻六除夜の條と十二月の條に地神踏みの様子がみられるが、儺礼の駆疫神として将軍・府使・判官・鐘埴・六丁・六甲・神兵・五万鬼使・竈君・土地・門戸・神尉などの神が登場する。特に家の神である竈君・土地・門戸も登場する。元代、劉唐卿(一二七九年前後)の「降
一九三四年に蒐集した北青の獅子仮面
一九三六年の北青現地の獅子戯
現在の獅子戯
現在の獅子戯
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